こんにちは!カンボジアではローカルフード巡りを楽しみ、お腹の不調に耐えているオガタです!
今回はカンボジア・プノンペンにある施設【ひろしまハウス】をご紹介します。
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■施設概要
「ひろしまハウス」はカンボジアの首都プノンペン、トンレサップ川沿いのウナローム寺院内にあります。設立の経緯として、1994年の広島アジア競技会の広島とカンボジアの交流をきっかけに設立計画が始まりました。広島とカンボジアの交流の拠点として、またお金がなく学校に通えない子供や近隣の子供たちの学校として2006年に建てられました。
原爆による町の壊滅から復興を果たした広島。ポル・ポトの大虐殺により300万の人々の命が失われ、1993年まで内戦が続いていたカンボジア。人の手によって引き起こされた災害を経験した両国の、平和のシンボルとしてこの施設は存在しています。
建物の設計は早稲田大学名誉教授である石山修武氏。建物の建設時には日本からレンガを積みにきた方々の協力もあり建てられました。
■外観
雨の流し方として、表側は外に直接垂れ流しとなっています。大開口部に雨樋を通さないように配慮されたのかと思います。窓はレンガの帯幅に納まる最小限の窓サイズ。
屋根と壁との取り合いでは、レンガが段違いに構成されており、雨水が落ちやすい構成となっていました。
■吹抜け
シンプルな吹抜けによる構成ですが、斜めに伸びる柱がダイナミックさを演出しています。見上げ:吹抜け内に通る階段
3階から吹抜けを介した4階
吹抜けの中央は休み時間に子供たちの遊び場となります。
そして吹抜けを介して取り込まれる光の入り方に魅了されます。
■柱
吹抜け周りの斜材
柱とスラブの接続部が正方形のコンクリートの積層になっています。ただの装飾なのか、補強などの機能をもたせてあるのか?・・・・・・気になります。
■3階
・ギャラリー、展示
ひろしま・カンボジア市民交流会による、広島の原爆に関する資料の展示がされていました。
■4階
現在は使われておりませんが、通りに面した大開口から吹抜けを通じて内部に光と風を取込みます。
■教室
現在は2階の3室を教室として使用しています。
■子ども図書館
2階の正面には子ども図書館があります。ここには日本から送られクメール語に翻訳されたものを含め約850冊の絵本が並んでいます。
■水廻り棟
水廻りは別棟にまとめられており、食堂やトイレが配置されています。屋上の貯水タンク。現在は使われていないとのこと。
■活動体験
私は2週間ボランティアスタッフとして微力ながら授業の補助や、学校のチラシ配り、展示の準備などを行い、時には日本語の授業で教えさせて頂きました。
ここに通っている子供達はすごく元気で、教室に1歩入ると子供たちの大きなあいさつに圧倒されます。
ほかにはサッカーや折り紙をして子供達と遊びました。
■運営・支援
この施設はすべて寄付金と会費によって運営されています。
これまで資金源であった国際ボランティア貯金が打ち切られ、その後のJICAとの契約も終了し、運営資金確保のため今年の6~7月にクラウドファンディングが実施されました。このプロジェクトは無事目標金額を達成しましたが、継続的な資金の確保ではないため、今後も経済的には厳しい状態での運営となります。
私もわずかながら支援させて頂きましたが、子供たちの笑顔で溢れているこの施設・活動に、もし少しでもご支援頂ける方は下記リンク先からご支援頂けましたら幸いです。
私はたまたまネットでひろしまハウスのクラウドファンディングの記事を拝見したことがきっかけでお手伝いをさせて頂くことができました。直接の支援につながらないまでも、この記事を通してまずは日本のみなさんに「ひろしまハウス」を知って頂くことが第一歩だと思っています。
このカンボジアの風土にあったおおらかなこの建物が、子供たちの未来のために存続することを祈っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回のオガ旅もお楽しみに!
株式会社翔設計、海外特派員の尾形雄樹でした!