遺跡と傘と本/ポルトガル

こんにちは!東端の中国から上陸したユーラシア大陸を横断しついに西端のポルトガルまでやってきました!
今回は世界遺産の街シントラの魅惑の迷宮アゲダの心躍るカラフルなアートイベントハリーポッターの幻想的な世界感が溢れる本屋さんの3本立てです!
観点の違う3つのスポットで微かにでもポルトガルの魅力が伝われば幸いです。
迷宮好きから傘好き、本好きの方までぜひご覧ください!


■レガレイラ宮殿/シントラ

首都リスボンから3、40分ほど電車で移動した場所に位置するシントラ。
街全体が世界遺産のこの街にある「レガレイラ宮殿」は、12世紀にポルトガル王家の別邸として建てられた建物と庭園です。
今回は特にその入り組んだまるで迷宮のような庭園をご紹介致します。

これが全体の地図。

 

 

アップダウンに曲がりくねった道が組み合わされています。全体を一望できないため、童心に返りまるで冒険しているかのように進んでいく楽しさがあります。

広場と上下をつなぐ階段
名所のひとつの「イニシエーションの井戸」。ダンテの「神曲」に出てくる、天国にインスピレーションを受け造られた井戸で深さが27mもあります。 人ひとりが通れるほどの幅の階段が螺旋状に続いていきます。

降りていく道中、開口から覗くシーン。変則的な岩の連なりによって構成されている壁に魅了されます。

下まで降りると地下道に続いていきます。照明の光による演出が高揚感を高めます。

 

地下道を抜けると水辺に出ました。「カスケード湖」と呼ばれる不思議な緑色の水面に覆われた中を、飛び石を渡りながら進みます。

こんな道中をぐるりと巡り庭園を満喫しました!

■アンブレラスカイプロジェクト/アゲダ

リスボンから電車を乗り継ぎ、ポルトガル中部のアゲダに到着しました。街全体で行われているアートイベントの「アンブレラスカイプロジェクト」。色とりどりの傘がアーケードとなりカラフルな”空”と”影”が出現するイベントです。

アートが展示されている街中の地図
街のいたるところで傘が見受けられます。

車に映る影もカラフル
傘ではなく風船の場所も。

イベント発端のきっかけはなんと「日射病対策」とのこと。日差しの強いポルトガルではアートイベントなどを開催しても暑さのためになかなか観光の集客が見込めなかったため、それを逆手にとり日差し対策を行い、それ自体がアートとなるこのようなアイディアにつながったそう。

大きなイベント会場の屋根も傘で溢れている
問題点からの発想の転回による見事なアイディアと、なにより色とりどりの空を楽しく眺められる素敵なアートイベントでした。

■レロ・イ・イルマオン書店/ポルト

アゲダから港街のポルトまでさらに北上してきました。

あのハリーポッターの作中の本屋に着想を与えたと言われる「レロ・イ・イルマオン書店」。子どもの頃ハリーポッターシリーズを読んでいたのでとてもワクワクしながら向かいました!本屋の前にはすでに入店待ちの行列ができていました。ひとまず並んでいると、店員さんが行列のお客に日傘を貸し出したりミストを拭きかけて暑さをやわらげるなどのサービスがしっかりとしており感心しました。また、入場券を買って入店するのですが、本を購入すれば入場券代分が割引されるなど本屋としての本来の用途と観光の要素がうまく取り入れられていました。世界で美しい書店10選に選ばれた本屋でもあるのですが、中に入るとすぐに納得できました。

お店に入った瞬間この光景!見事です!! 建築様式は20世紀初頭のモダン建築であり、建物は通りに対し奥行のある2階建ての構成。
2階へ上がる中央の階段は「天国への階段」と称されています。 このスポットでの写真撮影が大人気。

2階の本棚。上部の本の間に小さな顔が並んでいました。作者の顔でしょうか。笑
店内の移動が大変なほどの人で賑わっていました。
天井の低い奥のスペースは落ち着いて本を探せそうでした。

子ども心がくすぐられる迷宮の探検「レガレイラ宮殿」、住民の悩みをうまく解決したカラフルなアートイベント「アンブレラスカイプロジェクト」、非日常を味わえる美しい書店「レロ・イ・イルマオン書店」をご紹介致しました!


最後までお読みいただきありがとうございました。次回のオガ旅もお楽しみに!

株式会社翔設計、海外特派員の尾形でした!

ユーラシア大陸西端の「ロカ岬」で大陸横断を終え、物思いにふけるオガタ

オガ旅フォトアルバム~スペイン バルセロナ~

24時間待ちぼうけをくらったスイスから急な脇腹の激痛に耐えつつ電車でフランスまで向かい、バスに乗り換えやっとこさバルセロナまでたどり着いたオガタです!
今回はスペイン・バルセロナのフォトアルバムです!サグラダファミリアを始めとしたガウディ建築や近代建築の代表作から噴水まで盛りだくさんです!
ちょうど10年前の学生時代に訪れたスペイン。懐かしさとうれしさを感じながらバルセロナに足を踏み入れました。
ガウディ好きから曲線好き、噴水好きの方までぜひご覧下さい!!


■バルセロナ凱旋門

万国博覧会の入口ゲートとしてつくられたネオ・ムデハル様式の凱旋門。

■マジカ噴水

バルセロナ万博から100年続く噴水ショー。光と音による噴水の演出に見入ってしまいます。

■Arenas de Barcelona

ここは闘牛場を再利用したショッピングモールです。なんともスペインらしいですね(笑)

■カサ・ミラ(設計者:アントニオ・ガウディ)

市内のガウディ作品の内のひとつ。波打つような外観で中央には吹抜けが設けられています。


■カサ・バトリョ(設計者:アントニオ・ガウディ)

バルコニーの特徴的な外観や内部のステンドグラスがきれいな集合住宅。

■グエル公園(設計者:アントニオ・ガウディ)

高台に位置しバルセロナの街並みを一望できる見晴らしのいい公園。波打つベンチやタイルの装飾が有名なガウディ設計の公園。


■バルセロナ現代美術館(リチャードマイヤー)

白で統一されたボリュームとガラスのカーテンウォールのファサードから内部に光が取り入れられています。美術館前の広場ではスケボーなどのスポーツが盛んに行われ賑わっていました。


■ブケリア市場

市内最大で歴史の古い市場。食材だけでなく飲食コーナーも設けられています。


■ジョアンミロ美術館

バルセロナ出身のジョアンミロの作品約1万点が所蔵されている美術館。


■Jardines de Laribal

風景としての庭園をコンセプトに、地中海の植物が生育している庭園。ミロ美術館のそばにあり、ゆっくりと休憩ができます。よーく見ると通路の先にシャドーボクシングをしている人がいる奇跡の一枚(笑)

■バルセロナパビリオン(設計者:ミースファンデルローエ)

バルセロナ万博時に建てられたドイツ館。モダニズム建築の代表作。万博終了時に解体されましたが、1986年に再建されました。薄く伸びる水平の屋根と面としての壁、屋根を支える十字型の柱による構成。壁の配置の仕方での内外の境界の作り方が興味深かったです。


■サグラダファミリア(設計者:アントニオ・ガウディ)

1882年に着工し、現在まで建設が続いている世界遺産の教会。ガウディの没後100年となる2026年に完成予定とのことです。
左側の色の濃い部分が完成した場所で右側の黄色い部分が未完成の部分。こう見るとこれからつくる場所の方がボリュームがあるように思えます。
10年前、学生の頃にきたときにはまだ中は全然できていなかったのですが、ステンドグラスから差し込む光の美しさと10年の歳月の経過をしみじみと感じました。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。次回のオガ旅もお楽しみに!

株式会社翔設計、海外特派員の尾形でした!

旅人っぽい写真を撮ろうとしたら池の色とTシャツの色がしっかりとかぶったオガタ(笑)